浴槽タイルonタイル×バスナフローレ|変態大家のお風呂DIY仕上げ全工程【後編】

DIYリノベ

この記事はこんな人におすすめ
– ボロ戸建ての浴室を漆喰・タイル・床まで自分で仕上げたい人
– 漆喰を既製品じゃなく粉から練るコスパを知りたい人
– 浴槽のタイルonタイル施工のリアルな難所と失敗談が読みたい人
– バスナフローレとNSシート、どっちを選ぶか迷ってる人
– 等身大のDIYerが想定予算をオーバーした正直な内訳を見たい人


前編では、換気扇DIY(窓ガラス割る事件付き)から天井のアルミ複合板まで終わりました。

初挑戦が重なる怒濤の後編です。壁の漆喰仕上げ、浴槽のタイルonタイル、床のバスナフローレ施工、最後に水栓交換まで一気に進めます。

先に言っておくと、当初の想定予算を大きくオーバーしました。理由は「少数派の中の少数派」を選び続けた変態大家っぷりにあります。その正直な内訳も最後に全公開します。


① 壁の仕上げ:漆喰を「粉から練る」変態ルート

前の記事で壁作りから換気扇設置まで終わったので、壁の仕上げに入ります。費用対効果からアルミ複合板を貼る大家さんが圧倒的に多いんですが、福岡の大家さんのDIYオフ会で見た差別化と和モダンが気に入って、1棟目と同じく漆喰施工を選びました。

ここでまた僕流というか少数派の漆喰施工で粉を買って自分で練るところからやります。ただ、練る作業が結構大変で道具も必要なので、すでに練ってある「漆喰 うまくヌレール」を選ぶ人が多数派です。少数の中の、さらに少数を選ぶ。変態大家と呼んでください

あえて粉を選ぶ理由:圧倒的な価格差

あえて粉を選ぶのには訳があります。圧倒的な価格差です。

左:既製品の漆喰 ヘイ!ヌレール / 右:粉の大和漆喰

写真の左が耐候性のある既製品漆喰 ヘイ!ヌレール、右が今回採用した粉の大和漆喰。既製品と比べると価格は約1/2、塗れる面積は2倍になります。

商品 価格 容量 塗り厚4mmで塗れる面積
漆喰 ヘイ!ヌレール(既製品) 9,780円 16kg 約3㎡
大和漆喰(粉・採用) 4,089円 20kg 約6㎡

浴室内ということで耐候性タイプも候補に挙がりますが、粉から練る大和漆喰なら半額で2倍塗れる。コスパは実質4倍です。練る手間さえ惜しまなければ、これを選ばない理由がない。

1棟目の痛い経験を活かして2回塗り

漆喰施工で一番怖いのがアクです。1棟目で痛い目に遭いました。

💡 アクとは? 漆喰の下地(壁の素材)に含まれる成分が、塗った漆喰の表面に染み出してシミになる現象。

1棟目で実際にアクが出てしまった壁

これは1棟目の漆喰塗りで、実際にアクが出てしまった壁。綿壁の上に厚塗りした結果、こうやって茶色いシミが浮き出てきました。せっかく白く塗ったのに、これでは台無しです。

その反省を活かして、今回はアクが出やすい綿壁や砂壁ではないものの、念のため2回に分けて塗ります。1回目は薄く塗って下地を落ち着かせてから、2回目で本仕上げに入る。この一手間が、後でアクに泣かないための保険です。


② 下塗り塗料ミッチャクロン:手を抜くと全部やり直し

壁の下のタイルと浴槽の外側は、下塗り塗料(ミッチャクロン)を塗って、乾いたらホームセンターのセール品の浴室用塗料で真っ白に塗りました。

下塗り塗料ミッチャクロン

💡 ミッチャクロンとは? 塗料の密着性を劇的に高める下塗り材。ツルツルしたタイルやプラスチックなど、普通の塗料が乗りにくい素材に塗る前の「橋渡し」役。

この下塗り塗料の役割は主に3つあります。

  1. 上塗り塗料の密着性を高める
  2. 表面にアク・ヤニが浮き出るのを抑える
  3. 素材に上塗り塗料が吸われすぎてムラになるのを抑える

せっかく塗ったのにすぐ剥がれたり、下地の色が浮き出て汚い見た目になります。地味だけど、ここをサボると全部やり直し。手を抜かずにやりましょう


③ 浴槽内タイルonタイル:今回最大の山場で大苦戦

浴槽内も塗装で良かったんですが、どうしてもやりたかったポレポレDIYチャンネルさんのタイルonタイルに挑戦しました。

💡 タイルonタイルとは? 既存のタイルを剥がさず、その上から新しいタイルを貼る工法。解体不要で工期も短縮できる。

参考動画:ポレポレDIYチャンネル

内見で初めてお風呂を見た時、「あれ?あの動画の浴槽と同じじゃね!?」となり挑戦してみたのですが、想像以上に大苦戦しました。

タイル貼り・セメント練り・使ったTAセメント

丸タイルシートを、専用のTAセメントを練って固定していくんですが、難しいポイントが2つありました。

難所1:浴槽の壁は四角くない

丸タイルシートは正方形だけど、浴槽内の壁はそうではない(歪みがある)。位置決めが難しく、どうしても隙間ができます。結局、シートからタイルを1個ずつ剥がして貼っていく地味で果てしない作業が発生しました。

それでも誤魔化しようのない隙間ができるので、小さいモザイクタイルを追加購入して埋めました。これもポレポレDIYチャンネルさん参考です。

隙間埋めに追加購入したモザイクタイル

難所2:セメントの厚み調整が難しい

薄すぎる乾いた後にポロッとタイルが取れてやり直し。厚すぎるとタイルとタイルの隙間にセメントが充填されて、仕上げの目地剤が入らなくなる

厚すぎた場合、挽回するのが非常に面倒くさく、セメントをひたすらカリカリ削らないといけないので…諦めました!!!!

結果、目地剤が入らず黒くなっている箇所があり、見た目が悪くなってしまった(泣)

タイルonタイル完成・一部目地が黒い

目地剤は動画で使ってるやつがホームセンターになかったので楽天で購入。初めてやる未知の作業は、同じものを使わないと不安になりませんか?なりますよね!?(強要)

楽天で購入したタイル目地材


④ 床のバスナフローレ:あえて高級品を選んだ理由

リフォームの基本は上から下ということで、いよいよ床の施工。まずはタイルの凸凹をセメントで埋める工程から。そのまま床材を貼っても凸凹を拾わなかったかもしれませんが、ここまで来たからには念の為やっておきます。

セメントを練る・使った防水セメント・凸凹埋め施工

凸凹埋めにはインスタント防水セメントを使用。床は水が当たる場所なので、防水タイプを選んでおくと安心です。

今回使った床材は、僕みたいなボロ戸建てDIYerはあまり使わない高級品

💡 バスナフローレとは? 東リの浴室専用床シート。クッション性があり、滑りにくく素足でも冷たくない。一般的なボロ戸建てDIYで使う「NSシート」より格上の素材。

いつものNSシートでは素材が硬く、今回のような複雑な床の形にカットできないと判断し、柔らかいバスナフローレを使いました。お値段は約2倍違うのですが、触った感触が良い!カットしやすい!

…カットしやすくて、切っちゃいけないとこまでザクッといきました。ここは透明の防水シリコンで塞いでリカバリー。

切っちゃいけないとこまでカット→シリコンで補修

一方で、排水管と排水口がある複雑なところは、バスナフローレの柔らかさのおかげできれいにカットできました。失敗もあったけど、トータルでは正解の選択。

排水管・排水口の複雑な箇所もきれいにカット


⑤ 仕上げ:コーキング+水栓はフリマで安く

最後の仕上げにコーキングをして、お風呂本体は完成!あとは水栓の交換です。水栓はメルカリで定価14,642円のものを11,000円(送料込み)で購入しました。

水栓はフリマサイトで国内メーカーの新品が安く買えるのでおすすめです。新品の型落ちや、施工業者の在庫処分品が出ていることが多い。型番さえ合えば、定価で買うのがバカらしくなります。


⑥ Before / After

Before / After:昭和タイル風呂が変態大家のこだわりで蘇生

昭和を通り越したタイル風呂が、漆喰×タイルonタイル×バスナフローレでここまで生まれ変わりました。


⑦ 後編で発生した費用+全工程の総額公開

正直に言います。当初の想定を大きくオーバーしました

後編で発生した費用

項目 金額 備考
タイルシート22枚 21,080円 浴槽内タイルonタイル
インスタント防水セメント2袋 8,382円 タイル固定・床凸凹埋め
目地剤3袋 909円 楽天で購入
バスナフローレ(+防水シリコン+コーキング) 21,250円 床材・NSシートの約2倍
大和漆喰 4,089円 壁仕上げ(粉から練る)
タイル部塗装(ミッチャクロン+浴室用塗料) 約6,000円 下塗り+上塗り
水栓(メルカリ) 11,000円 送料込・新品定価14,642円
後編合計 約72,710円

3棟目お風呂DIY 全工程の総額

区分 金額
前編(換気扇・電源外注・防腐剤等) 26,106円
後編(漆喰・タイル・床・水栓) 72,710円
総額 約98,816円

前編を書いた時点では「7万円台で収まるかな」と見込んでいたんですが、フタを開けたら約99,000円

オーバーした最大の原因は、「少数派の中の少数派」を選び続けたこだわりです。漆喰を粉から練ったのは逆に安上がりでしたが、浴槽のタイルonタイル(塗装なら数千円なのに3万円)と、床の高級品バスナフローレ(NSシートの約2倍)でガッツリ膨らみました。

塗装で済ませる選択をしていれば、おそらく7万円台で収まっていました。でも「やりたかったこと」をやった結果なので後悔はしていません。この差額は変態大家の授業料です。


学んだこと

  • 漆喰は粉から練るとコスパ4倍(半額で2倍塗れる・練る手間さえ惜しまなければ)
  • 下塗り(ミッチャクロン)は地味だけど絶対サボるな(剥がれたら全部やり直し)
  • タイルonタイルは難所2つ(歪みでの隙間・セメント厚み調整)を覚悟して挑む
  • 失敗箇所(目地が黒い)は正直に残す(等身大のリアルが一番役に立つ)
  • 複雑な床カットはバスナフローレが正解(高いけど柔らかくて加工しやすい)
  • 水栓はフリマサイトで新品が安い(国内メーカーの型落ち・在庫処分狙い)
  • こだわると予算はオーバーする(でもそれが「自分でやる」醍醐味)

まとめ:初めての施工は前日までに脳に焼き付けろ

ここまでできたのは、先輩大家さんが知見を惜しみなく出してくれているおかげです。ポレポレDIYチャンネルさんの動画なしに、タイルonタイルは絶対できませんでした。

でも再現しようと思うと、動画を何十回も見て予習することが本当に大切です。初めての施工は、前日までに脳に焼き付けて挑みましょう。

3棟目のお風呂、総額約99,000円。決して安くはなかったけど、変態大家のこだわりが詰まった、世界に1つだけのお風呂が完成しました。


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